金屬?資源?リサイクル本部
金屬資源や鉄鋼分野における上流権益投資及びトレーディング事業に加えて、リサイクルを含むサーキュラーエコノミーの領域に本格參入し、社會ニーズに対応した新規事業の創出?推進に取り組んでいます。
本部の強み
外部環境
機會
- ●新興國を中心とした資源?鉄鋼?産業資材需要の増加
- ●環境関連の法規制強化?改正による新たな商材需要の具現化
- ●持続可能な社會の発展に寄與する新技術?新素材のニーズ増加
- ●リサイクルや副産物処理など環境配慮型ビジネス需要の高まり
リスク
- ●資源価格や為替の変動、インフレによる事業収益低下リスク
- ●ロシア?ウクライナ情勢や資源ナショナリズム、米中貿易紛爭等の地政學的リスクの顕在化
- ●代替品の臺頭や規制強化による取り扱い商品の競爭力低下
- ●炭素稅等の世界的な環境規制の厳格化
成長戦略
2023年3月期も中計2023の基本方針に基づき、以下の3つの事業領域に注力して取り組んでいきます。近年の省資源?循環型社會への移行や脫炭素化などの潮流を踏まえた新しいビジネス領域での事業創出をスピード感を持って実行し、社會課題の解決に貢獻するとともに、本部のビジネスポートフォリオの変革を加速します。
1つ目は、金屬リサイクルや廃棄物の再資源化を中心としたサーキュラーエコノミー領域において、規模感のある事業の確立を目指します。
2つ目は、脫炭素、水素、二次電池、新素材といった社會ニーズに対応する新しい事業への取り組みを加速します。
3つ目は、金屬資源分野においてコスト競爭力のある上流権益への投資を継続します。社會ニーズの変化、サプライチェーンの安定、他領域へのシナジー追求などの新しい観點も踏まえて、求められるものを求められる場所へ屆けるという機能を意識して取り組んでいきます。必要に応じて既存資産を入れ替え、より質の高い上流権益のポートフォリオ構築を進めていきます。
金屬資源や鉄鋼製品などの既存領域における各事業の競爭力強化と、社會の変化?メガトレンドを踏まえた將來の収益の柱の育成を両立させていきます。
主な取り組み
事業MAP

ニオブ鉱山事業:CBMM社(ブラジル)

金屬3Dプリンタで作成される製品:JAMPT社
■原料炭事業及び鉄鋼製品事業
世界的な環境意識の高まりや持続的な成長の観點から、一般炭権益事業からの早期撤退を図り、一方で、當社主力原料炭鉱山である豪州グレゴリー?クライナム炭鉱での生産増強とコスト削減を進めています。また、総合商社で唯一の炭鉱操業機能で蓄積したノウハウと既存インフラを活用し、周辺炭鉱の操業請負事業などを目指します。また、三菱商事株式會社との共同事業である鉄鋼総合商社の株式會社メタルワンが手掛ける鉄鋼製品ビジネスにおいて、當社とのシナジーを追求し、協業やサポートを行っています。
■サーキュラーエコノミー事業
脫炭素化や省資源化などの潮流を踏まえて、リユース?リサイクルを含むサーキュラーエコノミー事業を拡大します。これまでの具體的な取り組みとして、IT Asset Disposition事業者であるTESAMM JAPAN株式會社、PET(ポリエチレンテレフタレート)のケミカルリサイクル事業を推進するペットリファインテクノロジー株式會社、再生資源調達プラットフォームを構築するレコテック株式會社に対してそれぞれ出資を実行しました。これら金屬リサイクルやプラスチック等廃棄物の再資源化を含むサーキュラーエコノミー領域において、規模感のある事業の構築を行い、循環型社會の実現に向けた取り組みを進めていきます。
■社會ニーズに対応した事業
社會ニーズの大きい二次電池や脫炭素領域において、新しい事業の創出を推進していきます。すでに取り組みを進めているEV用リチウムイオン電池向け負極材の開発、新素材「グラフェン」の製造?販売事業への參畫、水素関連の実証事業に加え、二次電池のリユース?リサイクル事業や排出権取引?CCUSなどへの取り組みも開始しています。また、金屬3Dプリンタ事業を行う日本積層造形株式會社(JAMPT)では、軽量化を目指す自動車部品の開発や歯科分野での応用など高精度な実用品市場で多品種少量生産需要の取り込みを目指します。
TOPICS
マーケットインの徹底
ITAD/e-Scrap事業
脫炭素?環境負荷低減並びに天然資源枯渇という環境において、データ漏洩リスクへの対応に対するニーズの高まりを捉えて、當本部では2021年1月にIT AssetDisposal事業者であるTES-AMM JAPAN株式會社への出資を行い、サーキュラーエコノミー領域における金屬リサイクル?リユースへの取り組みを開始しました。
今後、電子機器製品の金屬リサイクルのための製品?資源循環の入口となる集荷事業を強化し、ITAD/e-Scrap事業への取り組みを加速します。金屬リサイクル?リユースの取り組みを通じて、循環型社會実現へ貢獻するとともに、ITAD/e-Scrap事業で競爭優位性のある金屬資源循環チェーン構築を推進し、日本に限らず他地域への展開を推進します。

共創と共有の実踐
分離膜を用いたDAC技術の実用化?事業化
雙日は、國立大學法人九州大學と大気からCO2を直接回収する技術(Direct Air Capture、以下、DAC技術)の実用化?事業化に向けた取り組みを開始しました。九州大學の技術は世界で初めての膜を用いたDAC技術であり、空気を膜でろ過するだけでCO2の回収を可能とするため、実裝において地理的制限が大きく緩和され、さまざまな場所で回収裝置が設置可能です?;貐Г丹欷緾O2は、燃料、化學品等の原料としての活用や、農作物の栽培、飲料、ドライアイスの製造等に直接利用できます。九州大學と當社は、持続可能な社會の実現に向けて、DAC技術実裝を通じて社會課題解決とカーボンニュートラルへの取り組みを推進します。

髪の毛のわずか300分の1の厚さの分離膜
組織図
ニュース
-
[ニュースリリース] 九州大學と雙日、分離膜を用い、大気から二酸化炭素を直接回収する技術とその関連技術の社會実裝に関する覚書を締結
-
[ニュースリリース] 雙日、使用済みプラスチック容器の効率的な回収?リサイクルの実現に向け、川崎市內マンションにて検証プロジェクト『POOL PROJECT KAWASAKI』を開始
-
[ニュースリリース] プラスチックなどの再生資源を需給者間で有効活用する仕組みを提供しサーキュラーエコノミーの実現を推進する基盤「再生資源循環プラットフォーム」の実証を開始
-
[ニュースリリース] 雙日、サーキュラーエコノミー実現に向けた再生資源循環プラットフォームを構築するレコテック株式會社に出資
-
[ニュースリリース] 雙日、世界最大級のグローバルIT Asset Disposition事業者であるTESグループの日本拠點に出資